介護ロボットは2040問題の対策になるのか

介護業界における現場負担を軽減しつつ、業務効率の向上や業務コストの削減を目指して介護ロボットの開発が精力的に進められている。AI技術が急速に発展してきたおかげで、画像認識や音声認識の技術も優れたものになった。機械学習をして動くロボットも開発されて、販売されているケースが増えている。このような状況を見ると、2040問題の対策としても介護ロボットの開発が有効ではないかと考えられる。高齢者が体を起こしたり、寝返りを打ったりするのをサポートする介護ロボットくらいならできると期待されているのだ。また、介護施設で必要な掃除や洗濯なども担当するロボットが開発されることで、現場の負担は大幅に軽減されるだろう。

2040年問題の対策として、介護ロボットは貢献するのは確かだが、どの程度の対策になるかは現時点では読めない。介護ロボットの技術の進展がどの程度進むかによって、2040年までに実用化できるかどうかすら問題になり得るだろう。仮に、介護ロボットが完成したとしても、社会による受け入れが進行するかどうかによって2040年問題の対策になるかが変わる。高齢者がロボットに介護されるのを嫌うようであれば、サービスが成り立たないからだ。このような難しさがあることから、介護ロボットによって介護職の必要性が失われることはないというのが一般的な見解である。ただ、今後も続いていく介護業界の問題を解決する手段として、介護ロボットは貢献していくと期待されて開発が進んでいる。